大きな書棚の下から二段目
わたしは、膝を深く曲げて物色
その本の著者名に見覚えがあるような気がして手に取る
いや急逝した彼女と名字が同じだったから惹かれたのか…
本とのご縁もこんなふとしたことが繋いでくれるのかも
パラパラとその手のひらほどの本を捲ると
“ よーく見て
よーく聞いて
よーく味わい
いろいろなものに触れ
からだ全部で
雨を感じたい ”
と書かれてるいるページがあった
お。
今日、図書館で借りる一冊にこの本も加えることにした
貸出手続きをして、雨に濡れないように抱えて車に乗り
借りてきた五冊を眺めた
もう一度、この本のページを捲ると、前にこの本を借りた人の「貸出リスト」の紙が几帳面に縦半分に折られて栞代わりに挟まっていた
昨年秋に誰かが借りた五冊のリスト
わたしの知ってる本と知らないけどちょっと面白そうな本のタイトルが並んでいた
寝る前に読むの
その栞が挟まってるこの本を