
お墓参りだけでは、なんとなく、足りない。
そんな氣がして、椿さんに手を合わせに行くようになった。
今日は、4月末日。
わたしには月の終わりに、お詣りする場所がある。
サロンから西へ西へ、車で40分の椿大神社。
氣づけばもう、8年。
毎月の「晦日詣で」は、私にとって“月のしめくくり”というよりも、“心の呼吸”みたいな時間になっている。
起業してしばらく経った頃だった。
お客様とのご縁が少しずつ広がって、家族も元氣でいてくれていて、きっとたくさんの「見えない力」に守られているんだろうなぁ…と、ふと思った。
一度行ってみたら、空気が澄んでいて、鳥の声もどこか清らかで。
「ああ、ここに来るだけで心が整う」って、そう感じたのを覚えている。
それからは、月末が近づくと、心の中に小さなサインが灯るようになった。
「そろそろ椿さんの空氣を浴びに行こう」って。
なにか特別なお願いごとをするわけではなくて、
「今月も有難うございました」と伝える。
ご縁をつないでくださって有難うございます
家族を見守ってくださって有難うございます
みんなの健康を護ってくださって有難うございます
そして、自分自身がちゃんと今日もここに立っていられることにも感謝を添える。
そうしているうちに、いつの間にか8年が経っていた。
すごく長かったわけでも、あっという間だったわけでもなく、
ひと月ずつ、大事に大事に重ねてきた年月。
今日の椿さんも、いつもと同じようで、少しだけ違う。
風の香りとか、葉のきらめきとか、神様のいらっしゃるところの静けさが、
「ちゃんと来たね」と、笑ってくれてるような氣がした。
お辞儀をしてから鳥居をくぐったあとはいつもちょっとだけ背筋が伸びるわたし。
来月もまた来ます、と心の中でつぶやきながら駐車場の車に向かう。
無理はしない、けど、丁寧に。
そんなふうに、これからも日々を重ねていけたらいいなあ。
